照明に+1視点! 社長ブログ

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第二種電気工事士になって12年が過ぎました。 その3

2015年01月08日

 晴れて専門学校を卒業して第二種電気工事士となったのが2004年の春でした。
資格取得以前は現場管理が仕事でしたが、取得後はお客様の所へ伺って自分で施工する機会が格段に増えました。当初は気がつかなかったのですが、実際に施工する立場になると見えてくる風景が変わってきます。

例えば、なぜパナソニックの配線器具が売れているのか?
なぜミライ工業の日本間ボックスが売れているのか?

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これは管理するだけなら、単に職人さんが好きだからという理由しか思いつかなかったと思います。でも実際に自分が扱う事によって、何故職人さんたちに支持されているのか自分でも納得出来る理由が見えてきました。

答えは施工する職人さんが扱いやすいように決め細やかな部分で心遣いがなされている製品だからです。お金を出して買って下さる電気工事店さんやそこに所属する職人さんの為に工夫を施しているからです。

この経験はその後の照明器具や配線器具のネット通販に少なからず影響を与える事になります。お金を出して下さるお客様が好む商品が売れる。お客様が喜ぶような工夫を施している照明が売れる。この事に気がつきました。

これはカタログ上だけでは決して分かりません。実際にお客様の所へ伺って、実際に商品を触って設置してお客様の感想を頂く。この作業を何度も何度も繰り返すうちに少しずつ理解が深まっていきました。

今にして思うのは、あの時に夜間学校に通って電気工事士の資格を取得する事を決断して良かったと言う事です。資格だけの事を考えれば通信教育だけで良かったのかもしれません。でも、私は1年間じっくりと志を持った仲間達と学ぶ事で電気工事やその仕事への理解を深めた事が今の自分の仕事を支える1つになっていると信じています。

第二種電気工事士になって12年が過ぎました。 その2

2015年01月07日

 マンション共用部の停電事故の一件以来、電気工事士の知識と資格の必要性を感じた私にさらなる決心をさせたのは1歳年下の義弟の神尾の存在でした。彼は自分の妹と結婚した後の2002年に照国電機株式会社へ入社し、2003年にから自ら志願して電気工事士の夜間学校へ通う事になります。

彼曰く「自分は電気の専門外で生きてきました。営業する上でも電気のキチンとした知識が欲しいので専門学校へ行かせて欲しい。」

そして1年間、働きながら17時に仕事を上がり平日は毎日専門学校へ通い続けました。事務所から行くときもあれば、現場から直接行く日もありました。正直言って彼の姿を見て勇気付けられると共に自分の優柔不断さに情けなさも覚えました。何故もっと早く自分も専門学校へ行く決心をつけなかったのだろうと。

そして2003年の3月より新宿にある日本電子専門学校の電気工事士課へ通う事になります。当初の目的は資格を取得するだけでしたが、ここで今後の人生に影響を与えるような出会いや別れを経験する事になりました。

夜間ですから当然通ってくる人は社会人がほとんどです。でも私のように30代も後半になって通ってくる人は稀でした。クラスメイトは全員で23名。その中で一人だけ40代後半の方がいたかな?後はおしなべて20代の方が多かったように記憶しています。中には20代半ばの女性が一人だけいました。両親が電気工事店を営んでいる長女の方でした。

通ってくるクラスメイトのほとんどが真面目で勉強熱心で優秀な人が多いと最初の頃にすでに感じていました。ある程度親しくなってから世間話を聞くと、第二種電気工事士だけではなく、そこからさらに上の第一種電気工事士や第二種・第三種電気主任技術者を目指している人が多数いました。何故そこまで努力するのか聞いてみると「自分が希望する就職に必要なスキルだから」という答えが返ってきました。

彼らのように優秀で勤勉な人材なら就職先はいくらでもあるのでは?と思っていましたがそれは自分の思い違いでした。自営業では分からなかった就職に関する厳しさを、この夜間学校でヒシヒシと感じました。自分で商売が出来る幸せ、恵まれた環境だと言うことを再認識しました。

まだまだこの件については書きたいことがあります。
少々長くなりましたので続きはこの後に。

第二種電気工事士になって12年が過ぎました。 その1

2015年01月06日

 もともとネットショップを始めた1996年当初は電気工事士の資格は持っていませんでした。工事士の資格を取得したのはそこから8年ほど経った2004年です。

何故かと言うと、照明器具の販売やホームページ作成がメインの仕事で電気工事は自分の仕事ではないと思っていたからです。ネットショップを始める以前はマンションなどのリフォームで電気工事に絡む仕事もしていましたが、現場で調査と見積を行った後は、職人さんや工程の管理が主な仕事だったため特に電気工事士の資格を必要とする場面があまりありませんでした。

それでも、時にはトラブルになった事もありました。
良く覚えているのは、マンションの共用部(階段、廊下、エントランスホールなど)の照明器具の交換工事を行った時のことです。ここでも自分は管理が主な仕事で、当日の作業終了後は職人さん達を帰らせて明日の作業に備えて現場の掃除と点検を行っていました。共用部の照明のスイッチはタイマー式になっていて17時を過ぎた頃に自動的に照明のスイッチが入ります。その時事件が起こりました。

一瞬点灯したかと思ったら廊下周りの照明が全て消灯してしまいました。そうです、工事のミスがあったらしくどこかでショートか漏電をしたいたようでした。明日も作業があるとはいえ、職人さんを帰らせる前に点灯試験をするべきだったのですが、うっかりしていました。完全に自分の管理のミスです。あわてて職人さんに連絡をしたものの、戻ってくるまでに1時間以上はかかるとの事。17時30分を過ぎて辺りは暗くなっていきます。マンションの住民の方からも足元が暗くて危険だと苦情が出る始末。

最終手段として東京電力の方に来て頂き、共用分電盤の問題のある回路のブレーカーを特定していもらいました。そして、問題の照明器具が含まれるであろう回路のブレーカーを落として、メインのブレーカーを復活させて問題のない箇所の照明を点灯させる事が出来ました。今ならこうしたトラブルに対しても電気工事士として正しい知識があるので対処出来ますが、その当時はお恥ずかしい話ですがありませんでした。この時、初めてきちんとした知識と資格がなければ駄目だなと感じました。

そして、その後に電気工事士の資格を取得するのですが、少々長くなりましたので続きはこの後に。