照明に+1視点! 社長ブログ

新宿区歌舞伎町にあるマンションで照明器具が不点灯な状態が続いているので調査して欲しいと依頼がありました

2018年08月31日

築12年のマンションで入居して2年目くらいにバチッと音がしてそれから照明が点灯しなくなった

世の中には色々なお客様がいらっしゃる。
今回は最近、ネット経由でうちを知ってからお付き合いの始まった内装業者のKさんからの依頼だった。

「歌舞伎町にあるマンションで照明器具が点灯しない部屋があるんだけど調査をお願いできないかな?」

こんな感じの依頼だった。そう、あの有名な新宿区にある歓楽街の歌舞伎町だ。行ってみてびっくりしたが本当に歌舞伎町のど真ん中だった。マンション入り口でKさんと待ち合わせをして12階のお客様のお部屋へ向かった。

もう照明が点灯しなくなって10年くらいかなぁ。入居して2年目に点灯しなくなったんだけど、面倒なのでほっておいた。今度、このマンションを出て賃貸物件にするので照明を直すことにした。

こんな感じの説明を受けた。にわかには信じがたいが、10年近くリビングとダイニングの照明が点灯しない生活をされていたようだ。歌舞伎町のど真ん中の分譲マンション。世の中には色々な方がいるな。

自分たちが住まわれている時は問題を感じながらも、まぁいいかと流していらっしゃったようだが、賃貸物件にするなら設備を修繕するのはオーナー側の義務になる。ここにきて、10年近くほっておいたことを多少後悔されているご様子だった。

デジタルクランプメーターで電圧と電流を測るも通電が確認できない。

いつもは工事担当者を行かせるか、または同行してもらうのだが、ありがたいことに工事担当者は抱えている物件で忙しく、自分がデジタルクランプメーターを持って調査することになった。

点灯しない照明は2箇所。リビングとダイニング。それぞれスイッチを入れてみたがやはり点灯しない。そこで、照明器具を外してみる事にした。器具はそうとう年季が入っていたがランプに焼けが見られた。以前は点灯していたことを思わせる。

そしてデジタルクランプメーターを使いまずは電圧を測定してみた。ローゼットに赤色と黒色のテストプロッドを突っ込んでスイッチを入れてみる。しかし、反応はない無常の0ボルト表示。

今度は壁のスイッチをばらして電線を引っ張り出した。デジタルクランプメーターのクランプヘッドを開き、該当する電線を囲う。しかしスイッチをon・offしてもなんの反応もない無常の0アンペア表示。

ローゼット裏のボックス内の配線や結線にも怪しいところがない。

これはもう断線しているとしか考えられない。

スイッチをバラしている時に感じた違和感。新築物件なのに壁の内側にスイッチボックスが設置されていない。ハサミ金具を使用するも雑な使い方をしている。

スイッチをバラしてみて違和感を感じた。新築物件で一度もリフォームをされていないのに、壁の内側でスイッチボックスを使っていなかった。更にハサミ金具を使用してスイッチを固定してたが、適当に切断した金具を使ってる箇所があった。雑な扱い方をしているなぁと感じた。

そこで、ある1つの推論に至った。これ、初期の施工不良じゃないのかな?だとすると、いやな予感がする。電線の接続不良の可能性があるんじゃないかな?それなら、その不良部分が熱を持っている可能性が捨てきれない。

お客様には気の毒だけど、壁面と天井面を開口して配線のやり直しをするしか現状を回復することが出来ないと判明した。

その場でKさんと打合せをして、壁面と天井面を開口する工事をする事に決めた。お客様はこの不良は住んでいる自分のせいなのか?マンションの管理会社の責任もあるのではないか?など不満をお持ちのようでしたが、自分の知識ではたぶんお客様の個人専有部分の不良なので残念ながら管理組合には責任を問えないと思った。もし追求できるなら初期の工事を請負った施工会社だけどすでに10年近く過ぎてしまっているため時効?なんじゃないかと思う。

この現場は今後どうなるか、進展があればまたここでお話しようと思います。

練馬の事務所へ帰る時、懐かしい母校の前を通った。日本電子専門学校。自分は2004年に1年間、ここの電気工事士課の夜間に1年間通っていた。

「照明器具の専門店てるくにでんき」を運営していた当初はあまり必要性を感じていなかった電気工事士の資格。ありがたいことに仕事が軌道に乗り始めたら、工事の依頼が想定以上に増えていった。

最初は2003年に自分より1つ歳下だった義弟が通った。彼はうちへ転職してきたのだが、より仕事への専門的な知識を得て営業をしたいとの希望を持っていた。そこで、会社の負担で1年間専門学校へ通ってもらい電気工事士の資格を取得してもらった。

彼の頑張りを見ていて、自分も欲が出てきた。会社の経営と営業だけでなく、やはりきちんとした電気工事士の資格と知識を持って「照明器具の専門店てるくにでんき」を運営してみたい。それに、ペーパーテストに受かっただけの、資格のみの電気工事士ではなく、現場へバリバリ出て本当の電気工事士になりたいと思った。

そのためには、通信教育で資格を得るのではなく、夜間学校へ行って仲間と一緒に学ぶことが大切なのではないかと強く思うようになった。

電気工事士の夜間学校へ行って驚いたのは、勤勉で能力の高いやる気のある若者で溢れていたこと。

クラスメイトは10代~20代が中心で約20名ほど居たかな。自分は37歳でクラスでも最年長に近い。というか2番目だった。一番年上は50代の方だった。最初は緊張したけど、この1年間で得た経験や知識はその後の自分を形成するのに大きな影響を与えてくれた。

何よりも驚いたのは、みんな仕事をしながら通っているのに勤勉で能力の高いやる気のある若者が多かったこと。今から思うと2004年はちょうどバブルが弾けて10年目くらいだったと思う。ネットバブルも2000年に弾け始めたから、不景気感がより増していた時代だった。

だからこそ、手に職をつけて独立したいと思う若者が夜間学校に溢れていたのかもしれない。卒業してもう14年になるが、あの時勇気を出して1年間通って良かったと思う。今日、こうしてお客様の為に自身を持って行動できる自分があるのは、あの時、1年間夜間学校へ行ったおかげだ。

村井くん、元気にしてるかな?

このブログ見ていたら連絡してくれると嬉しいな(笑)

コメントはありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です